海揺録

自律とか、自由とかが、たぶんテーマです。以前は、精節録というブログ名でした。

エピソードハッシュ

もっともらしい因果が、 「意識」によって設えられる。 因果は選択的な問題であり、 正味、なんでも大丈夫なのだ。 つまり、あらゆる感情や行動は、 無意識の焦点的な目的に従って、 表出されるものであり、 そこに後付けでそれらしい理由を拵えることで、 …

平甘有毒。

平和と戦争が表裏一体である以上、 常に両方の可能性を検討することが広範な思考と言えよう。 平和であればいい。 有事に備える秘訣は、戦いになる前に、 相手の「攻撃手段」の全てを無効化しておくことだ。 こちら側の依存性を極力排斥することで、これが成…

気の発露

自然に表明される「怒り」は、 とても爽やかで、内側に残らない。 負の感情をいたずらに押さえ込むことは、 これは、排便を我慢しているそれと似ている。 出したくなったら出す。それが一番だ。 「場所を弁えろ」という圧力。 であれば、比喩を変えよう。 吸…

感情を揺らす

我々がそれほど「平面的な論理について」合理的ではないことは、 もはや論証するまでもない。 今日の働きが明日の食い扶持をつくるということ。 今年の働きが来年の豊かさをもたらすということ。 そんな因果関係の論理は、誰しも自明なのだ。 給与が高い方が…

凋落の前兆。感覚の声。

その人の偽りの全能感は、 あらゆる人々の協力のもとに成り立った「喜劇」であるのに、 この「興奮」によって視界が自己中心的で盲目になっていくと、 周囲への気遣いや、互恵性を忘れるものだ。 この人は、当然の成り行きとして、 まず、協力を少しずつ失い…

感じるもの

みえている景色というのは、 その道を行けば行くほどに 誰とも分かち合えなくなっていく。 しかし、それでよいのだ。 感覚を澄ませれば澄ませるほどに、 感じることも増えていけば、 さまざまなアンテナが反応するようになる。 その人の深さ、軽さ、祈り、願…

我田引水。止水。腐海。

溢れ出る「気力」は、 あらゆる対象に対して何かを与えんと欲するが、 こと「我田引水」なる小人については、 これを堰き止めておかなければならない。 これは意外と難しいことが多い。 一度引かれた水には、必ずそのための水路ができているからだ。 「流れ…

不足の病。

「足りない」という状況は、 ほとんどの場合、資源的な問題ではない。 これは情緒的な要素が非常に強い。 例えば、今日でもう死んでも良いと思っている人が 残りの時間で必要なものを考えれば気がつく。 もう夕刻だ。好きなものでも食べて逝こう。 彼が必要…

「分からない」を定義する。

見えないけれど感じるもの、 どのように説明したらいいが分からないが有用なもの、 そういったことは意外とありふれている。 過去、四色定理が証明されていないとき、 印刷業者の人々の間では、直感的にその存在が知られていたように、 理由がはっきりとは「…

外郭・灼熱

この記事はわからない人にはさっぱりだと思う。 この抽象的なブログを読みに来る方々には、 しかしおそらく似たようなことを感じている方が大半かと思って、 書いておくことにした。 まず、人を覆う「気」のようなものがある。 これは感じる人は感じるし、分…

さよなら「給油的動力」

それはなんのために? お金のため? セックスのため? 身近な誰かのため? いずれも報酬系の話に帰着する。 何を報酬と設定するかという差の問題であって、そこに感情が介在するだけ、AIが盤上で強化学習する姿と相違ないのだ。 君は「AI」に思うだろう。 あ…

「大海を揺らし」

他の生物がただ生きることを目的に生きているように見えることと比較して、人類に悲しみや不幸が絶えず、生きる目的を見出すことがときに困難に見えることは、まさに僥倖と言っていい。 我々は主観的な「好き」によって公私ともに幸福を実現できるが、さらに…

運転。

車を運転していて事故に遭遇することもあるだろう。 対物か対人か。 他人の事故か、巻き込まれたか、巻き込んだか。 後続がいる高速道路上で急ブレーキを踏んだら、 ほぼ間違いなく事故になるだろう。 事故によって身体に障害を負ったり、 車両を破損させた…

棘を抜く

不思議なもので、妖術など到底信じがたいことなのだが、 人間の心理は、はたして妖術などよりも、 これを支配したり、苦しめたりだとか、 日常茶飯事なのだ。 「棘」のようなもので、 意識できるようになれば、自己の心理の違和感や、 他者の目の奥にある意…

先の先の先

目先の利益は誰でも見える。 目の前に落ちているコインは、 なるほど。早い者勝ちなのだ。 目の前に落ちてくるコインが、 地面に着く前に拾うには、 多少の先見性がいる。 まだ見えていないものを 見る力がなければならない。 これは、獣には難しい。 機を待…

不安と彫刻と希望。

感情が、現実を錯覚させることは多い。 いや、錯覚している現実こそが現実で、 「実際」という事柄こそ夢に近いのか。 そんなことは知らない。言葉遊びに近い。 薬に溺れた男が、幻覚をみるとき、 彼は確かに幻覚をみているのだ。 彼の恐怖は本物であり、 彼…

飢餓と遊び。

ちょうどよく誰かを従わせておくには、 彼が少し物足りないくらいのものを 「安定的」に供給してあげる仕組みをそこに維持するだけでいい。 次第に、彼は自らの羽を使って空を飛ぶことはやめる。 使わなくなった羽は埃を被る。 そして、埃を被るくらいならと…

依存と罪と。

依存と罪悪感は循環関係にある。 自分に罪を着せるものは、 常に自分より優位にあらねばならない。 厚顔無恥な貴族は、 奴隷を痛めつけることに 後ろめたさを感じないが、 奴隷は、痛めつけられている自分を省みて、 次は主人に目をつけられないようにと、 …

自信強奪犯。

川辺にころがっている石は、 まごうことなく石であり、それ以上でもそれ以下でもない。 おそらく似た形はいくつもあれど、 生成や形状や色彩など全てについて全く同じものなど2つとないはずだ。 上流の石は下流に比べて大きかったり、 下流の石は上流と比べ…

静謐と。

精神が安定してくるに従って、 人との関わり方というのはいたって淡白になっていく一方で、 親密さというものは、自分と相手の精神的な成熟加減に応じて、 深まるところまで深まっていく。 現実に生きている人々との間に醸成されていく「信頼」というものが…

思ったとおり、計算どおり。

統計的な推測を行うにあたって、どの確率を最大化するかという設定を間違わなければ、シミュレーションが現実に類似しているほど、それは未来のモデルになりうる。文字に起こせば、当たり前のことだけれど、その推測のシステムをつくろうという試みは、試行…

幸福錯覚

日々の食事で、様々な栄養素を身体に取り入れることができるとすれば、 主菜や副菜といったメニューに応じた食事バランスのなせるところだろう。 美味しいと感じることが、 すなわち適切な栄養の摂取と紐づいていたとすれば、 味覚を通して健康を維持する機…

「毒牙」を欲する自分への言葉。

心理的慣性とは本当に不思議なものだと思う。 あれほど欲していた「自由」を手に入れてから、 ryozan300.hatenablog.com 1年が過ぎた今、 現在の自分が「あの頃の自分」に無意識に戻ろうとしていることが 度々あったということに気が付いて、静かに戦慄が走…

先を望まない楽しさ。

期待とは未来に対するある種の欲望であるとするならば、 ときには未来の考慮を削りきることによって、 期待自体を思考から除外して、 楽しい今に集中することができるようになる。 「ああ、今日も楽しかった。」 これが繰り返されていけば、 その全体である…

他者否定の声。抽象化。評価の基準の改善。

前回の記事で「自己否定の声」について書いたので、 ryozan300.hatenablog.com 今回は、そのカウンターパート、他者否定の声について書いてみたいと思う。 何気なく日常を過ごしている中で、 他人の言動や雰囲気などについて、 妙に気になる時や、疑問に思う…

自己否定の声

最近、自分の「心のざわつき」について、 割と感受性が高まってきていて、 その中でも一番考えてみたかったことについて この記事に書いてみようと思う。 「自己否定の声が聞こえた時にしてみるといいかもしれないこと。」 ・いい部分に思い馳せる。 ・いい…

無欲の。

体験が夢を現実に引き戻す。 欲望は常に夢を見せる。 彼に「実現する力」があればあるほどに、 夢は現実のものとなり、 期待していた「報酬」は大抵思っていたよりも小さいことを、 繰り返し学習していく。 夢に進むそのうちに、 その進度に比例して「報酬」…

恋慕

小さな子供がハンバーグを食べている。 大好物のようだ。 半分近く食べたところで、 その子は手を滑らせて残りのハンバーグをふいにしてしまった。 泣き声が聞こえる。 それまでの笑顔を全て打ち消して、その符号を変換するかのように、 悲しみがその子を襲…

タイムスケールという変数

自分の普通が他人と異なっていようとも、 自分にとって自分は常に普通なのだ。 ふと考えてみる。「違い」について。 誰かと「違う」ということ。 とりわけ「考え方」 そしてその表出である「言動」 基本的に人々に備わっている趣向性から辿っていくと、 なる…

意味もなく哀しめる。

その主体が欲している状況に対して、 要因が設えられているのであって、 その状況自体は、 基本的に要因の有無に関わらず 発生していたものだと言っていいことが多い。 必然は、それゆえに必然であり、 そうしたとき、要因というものは、 その必然を我々が受…