海揺録

自律とか、自由とかが、たぶんテーマです。以前は、精節録というブログ名でした。

「言葉に寄生する悪魔と、凪」

世にある何らかの現象を、理解しようと試みる。

 

そのときに、人は言葉に頼り、定義を考える。

 

定義は、前提や枠組みを必要として、

真理らしき何かを見つければ、自らをその箱に閉じ込めるかのように、生を捉える。

 

現代人の多くが、時間を無意識に気にしてしまうように、

浸透した概念は、我々の意識を占有し続ける。

 

元々、定義も、概念も、道具であったはずなのに、

いつの間にか、自らの手枷、足枷のように、なってしまうことは多い。

 

脳内で反芻される言葉が、その鎖を強く縛り上げていく。

緊縛の跡、それに伴う痛みを、悪魔は好む。

 

自らが使役していたつもりの「言葉」によって、

油断していると、我々は支配されてしまう。

 

皆の頭に響く悲しい音が、どうか風とともに流れますように。

 

静かな音の中にいるとき、心の波が、穏やかでありますように。

 

凪。