土地がある。
この土地には心があって、
やってきた動物、植物、人などに、
その蓄えている「エネルギー」を分け与える。
すると、彼らは繁栄する。
彼らの願いは、満開の花、爛々と繁った果実。
土地は、この願いを叶えたくなる。共鳴。
しかし、エネルギーは足りない。栄枯盛衰。冬が来る。
冬を越えるとき、
その土地には枯れ葉だけが寒波に揺れている。孤独。
孤独は「エネルギー」を蓄える。自家発電。
土地から溢れ出るその英気に誘われて、また何がしかが集まる。
この循環。まさに四季的。
しかし、土地が、完全に枯れることがある。
永久の夏を夢見る「つわものども」がエネルギーを底まで枯らしたとき、
この土地は、循環する力すら失うのだ。
地層は幾多にも深く。そして時折堅く。
その深層には、地表から手が届かないように。
越冬のための自分の「蓄え」を決して漏らさないように。
「自己犠牲」の土壌は、
短い期間でみれば確かにうまくいっているようにみえることもある。
しかし、それは続かない。枯渇する。
あなたが漏らした「犠牲」の顛末は、
悲しいことに、砂漠が待っているだけなのだ。
無理を強いる「声」を寄せつけるな。
その声の持ち主を、君の土地に入れてはならない。
もしそれでもと彼らが入ってこようと願うのならば、戦うのだ。
君の土地のルールについて、
君以外の者に決して、決定権を譲り渡してはならない。
「郷に入れば郷に従え」とは、君の台詞なのだ。