今という心は、
夢という城壁と共に、
歩むような姿をしている。
様々な表現によって描かれる夢。
それが多様なほどに、城内の平和が保たれやすい。
実態のない脅威を防ぐには、
実態なき防壁が必要なのだ。
意識に向けられうる毒を、浄化して薬とするには、
その中心に到達する前に、濾過しておければ、それが好ましい。
願いや欲望、祈りや夢、好奇心や興味。
これらそのものは、
非常に尊い性質を有している。
もし、それらを恐れるのであれば、
我々はこう言っているに等しい。
「城壁が崩れるのは怖い。ならば、そうだ。城壁は作らずにいよう。」
しかし、野晒しになった心では、
仮に灯されていた炎が、まだ付いていようとも、
いずれ強風がその火をかき消してしまう。
では、城壁ごと覆うような、
大炎の心ならばどうか。
そこにも知行合一を思う。